妊娠を防ぐための避妊には、さまざまな方法があります。
中でもコンドームが一般的ですが、男性の理解と協力が必要不可欠。
そして、女性が管理しやすい避妊方法と言えば、経口避妊薬。
日本ではピルと呼ばれているホルモンを含む薬ですが、海外では『バースコントロールピル』と呼ばれてていて、多くの女性が避妊のために服用しています。
ピルは自分の身体に合ったものを正しく服用すれば、安全かつ手軽な価格で入手できる便利なもの。そしてピルには、妊娠を防ぐだけでなく多くのメリットがあります。
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このページのもくじ
ピルはどんな薬?

いくら避妊の効果が高くても、身体に良くないものは試したくないのが正直なところ。身体を守るためにも、ピルのことを理解することが大切です。
ピルの作用
ピルは精子と卵子が結合する受精を防ぐことで作用します。
ピルに含まれている卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が排卵を止め、受精するための卵子がなく妊娠が起こらない状態になります。
また、ピルのホルモンは子宮頸部の粘液も厚くします。この厚い粘液が卵子のボディーガード役として精子をブロックするため、精子が卵子まで泳ぎつくことができなくなります。
ピルの種類 ホルモン量の違い
ピルには卵胞ホルモンであるエストロゲンの量によって、次の4つに分けられます。
※( )内は日本で処方されるピルの製品名
超低用量・・・0.02mgほどのもの
(ルナベルULD、ヤーズ)
低用量・・・0.05mg 未満のもの
(エリオット、オーソM、ルナベルLD、マーベロン21、ファボアール21&28、オーソ777、シンフェーズ、アンジュ21&28、トリキュラー21&28、ラベルフィーユ21&28)
中容量・・・0.05mg のもの
高用量・・・0.05mgより多いもの
避妊に主に用いられているのは、副作用の少ない超低用量や低用量のピルです。21や28というのは、偽薬(薬剤が含まれていないもの)が7日分あるかないかだけの違いです。(詳しくは【ピルの服用の仕方】でお話しています。)
ピルの種類 ホルモン量の相性の違い
ピルには卵胞ホルモンの量で分けられる4種類とは別に、黄体ホルモンであるプロゲステロンの量の変化によっても区別されます。
皆さんが一般的に服用する胃薬や頭痛薬などは、同じ箱の中から出したものはどの錠も同じ用量で同じように効果があるものがほとんど。
しかし、ピルにはホルモン量を徐々に増やすために同じホルモン量ではない錠剤があり、それぞれの特徴があります。
※( )内は日本で処方されるピルの製品名
1相性・・・全ての錠剤が同じホルモン量。生理日の調整にも便利。
(オーソ、ルナベルLD、ルナベルULD、マーベロン21&28、ファボアール21&28、ヤーズ)
2相性・・・ホルモン量が二段階で変化。自然なホルモン変化に近い。
(エリオット)
3相性・・・ホルモン量が三段階で変化。不正出血が少ない。
(オーソ777、シンフェーズ、アンジュ21&28、トリキュラー21&28、ラベルフィーユ21&28)
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ピルの服用の仕方

ピルはいつでも好きな時に飲んでいいものではありません。飲み始めるタイミングを守り、毎日ほぼ同じ時間に服用してはじめて効果が得られる薬です。
ピルの開始と休薬期間
ピルの服用は、生理が始まって5日までに開始します。生理出血が見られた1日目でも3日目でも構いません。 生理5日目までに服用を開始すると避妊の効果は得られます。5日目を過ぎてからの服用した場合は、最低でも7日間はコンドームを使用するなど、他の避妊法も必要です。 【例】8月1日に生理開始 → 8月1~5日にピルの服用開始
※5日目まででも服用開始から7日間はコンドームなどの併用が安心です。
また、ピルは毎日服用する薬ですが、身体のためにピルを休む日が必要です。
ほとんどのピルの休薬期間は7日間です。(超低用量ピル ヤーズは4日間)
【ピルの種類】で触れましたが、この7日間に偽薬(ホルモン剤が含まれていないピル)があるものが28錠、ないものが21錠です。偽薬は服用を習慣化し、休薬期間後の飲み忘れを防ぐためのものです。
【例】8月3日にピル服用開始 → 21日間服用 → 8月24日から休薬、8月31日からピル再開(偽薬がない場合)
各ピルで設けられている休薬期間を超えてはいけません。決められた休薬期間を超えると、避妊効果が落ちて妊娠がおこりやすくなります。
万が一、8日間それ以上休薬してしまった場合は、翌月の生理日を待って再度、ピルの服用を開始しなくてはなりません。
休薬期間中の消退出血は、通常の生理と同じように起こる場合と、単発的や少量で終わる場合があります。
ピルの種類による服用法
黄体ホルモンの量の変化による1相性、2相性、3相性では服用の仕方があります。
●1相性・・・休薬期間中以外は、毎日同じホルモン量の1錠を服用し22日目から休薬。生理日を早めたり遅らせたい場合は、休薬期間を移動して調整する。
●2相性・・・前半の10日間と後半の11日間を間違えずに服用、その後休薬。
●3相性・・・7日間ずつの3段階で服用(オーソ777)、6日、5日、10日の3段階で服用(アンジュ、トリキュラー)
※2相性と3相性のピルで生理日を調整するためには、同量のホルモン量の錠を服用し続ける必要があります。
【例】オーソ777を服用して5日間休薬を遅らせたい場合。
最後の7日間はホルモン量が最も多い錠剤を服用しているため、22日目から26日目は最後の7日間と同じく最もホルモン量の多い錠剤を服用。その後7日間休薬し、次のシートの1日目から開始。
服用に関しての注意点
正しく服用すれば安全なピルですが、健康上の理由により禁忌となる場合があります。
●35歳以上で喫煙する方
●40歳以上の方
●年齢問わず高血圧、糖尿病や肥満気味の方
●閃輝暗点を伴う片頭痛がある方
●血栓症や静脈瘤などある方
●心臓や肝臓疾患のある方
また、ピルの飲み忘れにより避妊効果が薄れます。万が一飲み忘れた場合のために、対処法を確認しておきましょう。
●1錠の飲み忘れに気が付いた時が、前に服用してから24時間~48時間未満の場合はすぐに1錠服用する。
●2日分(2錠)以上の飲み忘れた場合は気づいた時にすぐに1錠服用し、次から予定通りに服用する。続けて7日(7錠)以上服用するまでは避妊効果が落ちているので、コンドームを併用する。
※1度に2錠以上を服用しないこと
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ピルを飲むメリットとデメリット

ピルは生理周期が安定していれば、10代からでも服用できる安全な薬です。しかし体質によっては副作用を感じる人もいます。様子を見ながら上手に付き合っていくことが大切です。
ピルを飲むメリット
安全で便利なピルには高い避妊効果だけでなく、次のようなメリットがあります。
●コンドームや他の避妊法と違い、破損する恐れがないため避妊効果が高い。
●ニキビや吹き出物が少なくなるなど、肌がきれいになる。
●生理の周期を安定させることができ、生理痛(PMS)の症状が軽くなる。
●出血が少なくなるので、鉄欠乏症(貧血)の症状が軽くなる。
●生理日を予測しやすくコントロールできるので、気にせずに旅行などを楽しめる。
●子宮内膜症の嚢胞の縮小、卵巣がんや子宮体がんなどのリスクを低下させる。
ピルを飲むデメリットと対策
ここでいうデメリットとは、『先に挙げた禁忌に当てはまらない方がピルを服用した場合の良くない点』を指します。
デメリットに対しての対策例を参考にしてみてください。
●毎日決まった時間に服用しなければならない。
→食後や歯磨きのタイミングなど、毎日だいたい同じ時間にすることにプラスしてピルの服用を習慣化する。
●性感染症を防ぐことはできない。
→コンドームを併用する。
●不正出血、吐き気、腹痛、頭痛などの副作用が出ることがある。
→ピルの種類を変えることで改善されることもある。ほとんどの場合、3か月ほどで軽減する。
さいごに
ピルはあくまで薬の一種です。処方してもらうためには、まずはしっかりとした診察を受けて、体に合ったピルとクリニックを見るけることが、ピルと上手に付き合う第一歩となります。
もし、『病院へ行く時間がない』『婦人科に抵抗があって行きたくない..』という方は、オンラインでの診察・処方を試してみてはいかがでしょうか。
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